進化し続けるピアノメソッド、バスティン♪

【インタビュー】池田千恵子先生 (埼玉県草加市)

2010年12月04日(土)

メールニュース巻頭インタビュー
第7回 池田 千恵子先生(埼玉県草加市)

「素晴らしき、バスティン イズム!」

◆バスティンを勉強したい!

10月に行われたバスティンツアーに参加しました。1997年に初参加、その後2004年から毎回参加し、今年で5回目になります。今回は、バスティン研究会in東京の代表として、研究会の比較的新しいメンバーをサポートする立場での参加でしたが、続けて参加することで、それぞれの生徒の成長を感じることができました。

初めてジェーン・バスティン先生のレッスンを見学した時、どんなに短い曲であっても、年齢にかかわらず、生徒が音楽的な演奏することに感動を覚えました。当時はビデオではなく、テープにジェーン先生のレッスンを録音して、帰国後にテープを聞き起こしながら一語一句漏らさぬようにとノートや楽譜に書き込みをしたものです。
バスティン先生のレッスンに直に触れたことで、当時バスティン研究会in東京の代表でいらした上総治子先生には「バスティンの理解が変わった」と仰っていただきました。

私は友人の紹介で、バスティン・メソードに出会いました。
当時は、てっきり英才教育の教本かと思い、自己流の使い方をしていました。導入期の教本にもかかわらず、セオリー的な内容が充実していたためです。しかし、自己流でバスティンを使っていては、ピアノ嫌いの子どもを作ってしまうと気付き、勉強会に参加することにしたのです。
「バスティンを勉強したい!」と東音企画に連絡しましたら、現在のバスティン研究会を紹介してくださいました。この勉強会では、一度参加すると、「わかった!」よりも「まだ聞き足りない、もっと聞きたい」という気持ちが強くなったものです。そして現在、実に 25年余り、バスティン研究会で勉強を続けています。月例講座を主催する「講師会」の手伝いを経て、講座講師となり、そして、研究会の代表を務めることになって6年が経ちました。


◆バスティン研究会in東京の目指すもの

さて、毎夏開催している「東京夏期一泊集中講座」には、全国から多くのご参加をいただいています。「一緒に学べる仲間を迎え入れられる場所」として、この講座を長く続けてこられたのは、バスティン研究会in東京の目的が、「メソードそのものを研究すること」からぶれなかったからだと思います。

ジェーン先生のお言葉を借りるなら、

・「楽譜の行間を読む」こと(楽譜に込められた指導のねらいを読み取る)
・バスティン・メソードの基礎的な内容を紹介すること
・テキストをベースに「ジェーン先生流指導法」を紹介すること
・時代の流れに左右されず、バスティン・メソードの大切な要素であるセオリー的な内容を押さえた「基本」の使い方を守ること

言いかえれば、テキストと向き合うことこそ、東京研究会の基本姿勢なのです。

もちろん、東京研究会は常に同じではなく、プラスアルファしながら前進して行きたいと考えています。とはいえ、今や全国でたくさんのバスティン研究会が発展し、各地で素晴らしい試みがなされています。だからこそ、東京研究会では、メソード体系と基礎指導法を押さえた勉強会を続けていきたいと思うのです。

現在、インパクトがあり魅力的なバスティンのセミナーがたくさん開催されています。しかし、セミナー講師は、基礎の部分を押さえた上で、皆さんにお話をしているのです。バスティン・メソードの特徴である「かみくだき式」「逆算式」同様、基礎的なメソード体系を理解し、目指すべきゴールを確認した上で、流れに沿って一通り実践してこそ、これらのセミナーで紹介される指導法を、より効果的に活用することができるのだと思います。
例えば、バスティンではグーモーションを教えますが、バスティン先生の意図がよくわからないまま、形だけ指導したとしても、得られる効果は少ないでしょう。筋道がわかり、ねらいがわかると、効果ある先取り指導さえ可能になります。

まずは指導者が、メソードの構造を知ること、積み重ねること。そのためにバスティン研究会in東京の勉強会が皆さんのお役に立てれば幸いです。
お一人でも参加なさる方がいらっしゃれば、我々は勉強会を続けていきます。


◆「わかって弾ける」ことの素晴らしさ

「こう弾きたい、こういう音を出したい」と自発的に言うような、本当の意味で「わかって弾ける」子どもになると、練習時間が短くても上達するので、ピアノが長続きし、生涯音楽を友にするように成長していきます。
このような「わかって弾ける」素晴らしさを得るには、セオリーの重要性をふまえたレッスンが欠かせません。パーティー、ベーシックス、中級と、導入から中級までセオリーが充実しているバスティンでは、弾くために必要な楽典や理論を、弾きながら学ぶことができます。
これはバスティンの大きな特徴であり、実は一番大事なことだと考えます。
セオリーを省かず、毎回のレッスンで子どもに「わからせる」には時間がかかりますが、指導者や父兄が「弾かせることを急がない」ことが大切です。これはジェーン先生のレッスンをご覧になるとよくわかります。弾くこととセオリーはセットになっているのです。

また、子どもに「わからせる」ためには、グループレッスンが効果的です。
ジェーン先生は、導入期は2人で45分のパートナーレッスンをなさっていますが、私の教室では、小学校6年生くらいまで、2人で1時間のレッスンです。
母と子、子と子、母と母の、コミュニティを作る場にもなっています。
ジェーン先生は、季節ごとに演奏会などイベントをなさっていますが、そこからヒントを得て、教室運営も工夫しています。

ジェーン先生の素晴らしさは、5回のバスティン・ツアーや来日講座でお会いするたびに感じます。ジェーン先生は、子ども達を教えることが本当にお好きで、それがメソードの随所に溢れています。これからもジェーン先生の指導やメソードに貫かれた「バスティン イズム」を、良い意味で広めていきたいと思っています。






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